METライブヴューイング ファウストの劫罰 ロベール・ルパージュの演出を楽しむ
METライブビューイング2008-2009 ベルリオーズ「ファウストの劫罰」 2008年12月19日 新宿ピカデリー5
【概要】
2008年11月22日にメトロポリタン歌劇場で上演されたベルリオーズ「ファウストの劫罰」の録画上演。本作品は、演奏会形式で上演されることが多いようだが、本公演は(衣裳を着け・演技をする)通常のオペラ形式で上演。
【感想】
演出が最大の見物であった。演出家はロベール・ルパージュ。以前、本作品をサイトウキネンフェスティバルで上演した際も演出を担当したカナダ人の演出家。ちなみに彼は、シルク・ド・ソレイユの演出も手がけたことがあるという。本作品ではワイヤーをつけた俳優を多用し、空間を立体的に利用した演出となっていた。またバックに流れる映像と、登場するオペラ歌手・俳優・バレエダンサーが一体となった演出。
歌手ではメフィストフェレス役のジョン・レリエが良い感じ。まだ若そうだが悪役、メフィストフェレスの雰囲気をよく出している。反面、主役ファウスト役のマルチェッロ・ジョルダーニ、ヒロイン・マルグリット役のスーザン・グラハムは、画面を見ていてつらかった。メタボ体型の中年男女で、本来役柄としてあるべき若々しい青年と可憐な少女の面影はなく、映像アップに耐えられない。映画館でみると、オペラ歌手も映画俳優としてもみられてしまうわけで、彼らの歌に文句を言う点はないが、こういうキャスティングはとてもつらいと思う。
新宿ピカデリーは東劇(本作品を東京で上演しているもう一つの映画館)より、建築が新しい分だけ気持ちよい。急角度をつけた椅子配置は見やすいし、音響も許容しうる。もちろん映画より生舞台を見る方がよいにきまっているのだが。
【キャスト・スタッフ】
スーザン・グラハム(マルグリット)/マルチェッロ・ジョルダーニ(ファウスト)/ジョン・レリエ(メフィストフェレス)/パトリック・カールフィッツィ(ブランデル)
ジェイムズ・レヴァイン(指揮)/メトロポリタン劇場管弦楽団
エクトル・ベルリオーズ(作曲)/ロベール・ルパージュ(演出)/カール・フィリオン(美術)/カリン・アースキン(衣装デザイン)/西川園代(照明)/ヨハネ・マドール、アラン・ゴティエ(振付)/ホルガー・フォータラー、ポリス・フィルケ(ヴィデオ・デザイン)
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